今年度(2010年)、子母口教会では『ほんとうの安らぎ』と題して
特別講演会を10月10日(日)の午前・午後の2回にわたって開催しました。
講師の渡辺暢雄(わたなべ のぶお)先生は、日本の福音伝道を
長年リードされてきた先生ですが、牧師になる前に
「日本の伝道のためには仏教を学ばねばならない」と考えて
駒澤大学仏教学部に入学して仏教を本格的に学ばれた、というユニークなご経歴の持ち主です。
また、渡辺先生が最初にキリスト教に触れたきっかけは、
子母口教会の創立者であるカール・ノートヘルファー宣教師との出会いでした。
私たちと不思議な神様の導きでつながっている渡辺先生を講師としてお招きして、
期待を持って当日を迎えました。
午前10時半より、いよいよ集会の開始。
教会員の証し(自分がどうやってイエス様を信じ、救われたのかという体験談)や、
有志による聖歌隊などが、通常の礼拝プログラムと組み合わされて進められます。
そしていよいよ、渡辺先生の登場です。
意外と大柄な方で、80歳というご年齢とは思えない大きくはっきりしたお声と、
しっかりした背筋とが非常に印象的でした。
午前中のメッセージは『現代人の悩みに答え給うキリスト』と題して、
まず次の御言葉が引用されました。
「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、
わたしのところに来なさい。
わたしがあなたがたを休ませてあげます。」
(マタイ11章28節)
そして、孤独や罪意識、死への恐怖といったことに押しつぶされ、疲れ果てた現代人に
イエス様が「わたしのところに来なさい。あかたがたを休ませてあげよう」と言われて
御手を広げて招いておられることを話されました。
途中で先生が実際に交流を持たれた、ブラジル移民や死刑囚のエピソードを交えながら、
わかりやすく、また印象深いお話が続きました。
メッセージの最後に、渡辺先生は講壇から通路に降りてこられ、
参加者一同に起立を求められた上で、「皆様の中で教会員の方は?
また、『イエス様を信じたい』と思われている方はいますか?」
と招きの言葉を述べられました。
そして小岩井先生と共に、その場で求道者の方々のためにお祈りをされました。
今年で80歳になられるとはとても思えない、明瞭で堂々たるお声でした。
その後、2階に上がって昼食を共に取りました。
出てきたのは、すっかり子母口名物になったカレーライス。
先生を囲んで、また参加者どうしで舌鼓を打ちながら、メッセージの感想で盛り上がりました。
午後1時半から、後半のプログラムの開始です。
最初に渡辺先生が作詞された賛美歌をみんなで歌いました。
初めての曲でうまく歌えないかと心配しましたが、なんとなく懐メロっぽい、親しみやすい曲でした。
(何か加○雄三っぽいよね……と思ったら、作曲者が似た名前の人だったのでビックリ(^_^;))
午後のプログラムでは、『どこが違う−キリスト教と仏教』と題して、
仏教とキリスト教の違いを、駒澤大学で仏教を学ばれた
渡辺先生の経験談を交えて分かりやすく説明されました。
クリスチャンであることをはっきりと示しつつ、真剣かつ精力的に学ばれた渡辺先生に応えて
当時最高峰の学僧や仏教学者の方々が誠実に教授されたこと、
そして恩師の一人がキリスト教と仏教の違いを尋ねられて、
「仏教には救いはない。悟りはある」
と答えた、というエピソードが非常に印象的でした。
この後、また2階に上がって茶話会。
特に深い興味を抱いた参加者の方から、渡辺先生につっこんだ質問も出され、
和気藹々のうちにも充実したひとときとなりました。
最後の最後に、渡辺先生と参加者全員とで記念撮影を撮りました。
(別室でもたれた「午後の教会学校」の子供たちも参加しました)
今回は興味深いテーマだったためか、午後の集会にも多くの方が参加され、
撮影用の椅子を追加で用意しなければならないほどの盛況でした。
ご参加くださった皆様、また渡辺先生に、こころから感謝します。
そして、この機会をくださった神様をこころから賛美します。